インフルエンザの予防接種
当院ではインフルエンザワクチン接種を予約制で行っております。インフルエンザワクチン接種の時期になりましたらホームページよりインフルエンザワクチン接種専用の予約サイトよりご予約ください。当院に初めていらっしゃる方も予約可能です。予約の仕方についてわからないことがあれば、お気軽にお問い合わせください。予約後に体調の急変や予定の変更があり来院できなくなった場合はお早めにご連絡ください。
予約なしで当日接種をご希望の場合、在庫の確認が必要になり、場合によっては接種をお断りすることもございますのであらかじめご了承ください。
よくある疑問点
6歳以上13歳未満の接種について
インフルエンザワクチンの予防接種は、13歳未満の場合、2回受ける必要があり、1回目と2回目の間は4週間空ける必要があります。そのため、1回目の接種を早めに受けておかないと、2回目の接種を受けて充分な免疫がつく前にインフルエンザが流行しはじめてしまう可能性があります。13歳以下の1回目ワクチン接種は、10月中に受けておくようにすると安心できます。
世田谷区のインフルエンザワクチン予防接種の助成対象
世田谷区に住所を有する、接種当日1~15歳(中学生まで)のお子様は、助成対象になっています。13歳未満は2回まで、13~15歳(中学生まで)のお子様は接種1回が助成されます。助成金額は、接種1回あたり1,000円です。
世田谷区 子どもインフルエンザ予防接種費用助成ページ
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/fukushi/003/004/d00181370.html
世田谷区に住所を有する満65歳以上の方と、満60歳以上65歳未満で心臓、腎臓、呼吸器の機能または免疫機能に障害がある方のうち、1級相当の身体障害者手帳をお持ちの方は、令和2年度に限り無料(1回のみ)となっています。
高齢者インフルエンザ予防接種のおしらせ
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/fukushi/003/004/d00181518.html
インフルエンザワクチンとは
インフルエンザウイルスを卵に投与し、卵の中でウイルスを増殖させて殺菌し、ウイルスの殻(HA)だけを抽出したものを使って作られます。日本のインフルエンザワクチンは高度に精製されているため、卵の成分はほとんど残っていません。
インフルエンザワクチンが投与されると弱い反応が起こって免疫細胞がインフルエンザウイルスを認識して抗体を作り、次回にインフルエンザウイルスが侵入してきた際にスムーズに撃退できるようになります。感染防止の効果もありますが、万一感染した場合も重症化を防ぐことができます。
インフルエンザワクチン接種ができないケース
体調が悪い、または37.5℃以上の発熱がある場合には当日の接種ができません。後日、体調か良好になってからご来院ください。
体調が悪い、または発熱している場合には、免疫細胞がすでに別のウイルスや細菌と戦いっている最中である可能性が高い状態です。そうした場合にインフルエンザワクチンを接種しても免疫に余裕がないため充分な予防効果を得ることができませんし、免疫細胞の働きを邪魔して症状の治りを悪くしてしまう可能性があります。無理をせずに安静を保ち、体調を回復させてから接種を受けてください。
卵アレルギーとインフルエンザ予防接種
日本のインフルエンザワクチンは高度に精製されているため、卵の成分がほとんど残っていませんので、微量の卵でも強い症状が現れる重症の卵アレルギーの場合以外は問題なく接種可能です。卵が微量でも含まれていると症状を起こす場合には、高度医療機関をご紹介しています。卵を普通に食べられる方であればほとんど問題なく接種できます。
インフルエンザワクチンは毎年の接種が必要です
インフルエンザワクチンは、接種を受けた2週間後に予防効果が現れはじめ、5ヶ月程度その効果が持続します。そのため、毎年ワクチンを受ける必要があります。
インフルエンザウイルスについて
インフルエンザはA・B・Cという3つの型に分けられ、表面のタンパク質の違いでHA(ヘマグルチニン)とNA(ノイラミニダーゼ)の2種類に分けられます。また、症状が強く感染力も高いA型はHAが16種、NAが9種あって、144種類にもなります。
こうしたたくさんの種類のウイルスから流行しそうなものを世界保健機関(WHO)が予測し、日本でもその予測に基づいてワクチンを製造しています。ワクチンは、流行しやすく、重症化する可能性があるA型株(H1N1株とH3N2株の2種類)、B型株(山形系統株とビクトリア系統株の2種類)のウイルスで作られており、4種類を混合していることから4価と呼ばれています。
予防接種前にインフルエンザにかかっても予防接種は有効です
インフルエンザウイルスにはいくつもの種類がありますので、インフルエンザにかかってしまった場合にも予防接種を受けることは予防に有効です。実際に、1年に複数回、インフルエンザにかかって受診される患者様も存在します。インフルエンザワクチンは、4価といって4種類のウイルスに効果があるように作られています。夏や秋口に限定的なインフルエンザの流行が生じることがありますが、それでインフルエンザになった場合にも、予防接種を受けることをおすすめしています。
インフルエンザの予防接種のベストタイミング
例年、12月から3月にインフルエンザが流行し、ピークは1~2月です。インフルエンザの予防接種を受けて2週間程度しないと効果が現れませんし、効果が持続するのは5ヶ月程度ですから、ピークをカバーするためには11月末までの接種が有効です。13歳以下の場合は、充分な免疫を得るためには2回の接種が必要ですし、接種間隔を4週間とらないとならないため、1回目の接種は10月中に受けておくことをおすすめします。あまり遅くなるとワクチン不足になって接種可能な医療機関を探すのが大変になります。また、より症状が強い傾向があるA型は早めに流行のピークを迎えるため、できるだけ早い時期に受けておくことで安心感につながります。
インフルエンザの副反応
予防接種によって起こる可能性のある症状は、副反応と呼ばれます。接種部位の痛みや腫れ、赤みなどは予防接種を受けた20~30%の方起こるとされています。インフルエンザの予防接種に限らず、どんな注射でも起こりうる副反応であり、数日程度で改善するため、それほど心配する必要はありません。
また、免疫反応として発熱、頭痛、悪寒、倦怠感などが起こることがありますが、これはワクチン接種で弱いインフルエンザにかかっているというわけではありません。インフルエンザワクチンはウイルスが完全に不活化されているため、体内でウイルスが増殖することもありませんし、他の方にうつしてしまうことはありません。
ただし、予防接種の効果が得られるまでに2週間程度かかるため、その間にインフルエンザにかかってしまう可能性はあります。予防接種を受けて2週間以内に高熱などが出た場合は、インフルエンザになった可能性がありますので受診してください。
インフルエンザ予防接種を受けた際の注意事項
熱や倦怠感などの免疫反応が強くなる可能性がありますので、激しい運動や飲酒は控えてください。抜歯などの歯科治療も控えてください。
入浴は可能ですが、注射部位をもむ・こする・強く圧迫することは厳禁です。優しく洗って、水気もタオルで軽く押さえて吸い取ってください。
妊娠している場合も予防接種が推奨されています
インフルエンザの予防接種を受けても、おなかの赤ちゃんが発症することはありません。逆に、妊娠中にインフルエンザにかかってしまうと、おなかの赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があります。また、出産直後にママがインフルエンザにかかってしまうと、赤ちゃんの世話が充分にできなくなる可能性があります。妊娠中こそ、インフルエンザの予防接種を受けることは重要であり、ガイドラインでも推奨されています。
インフルエンザの予防接種の効果
完全に発症を防ぐことはできませんが、発症を5~8割ほど防ぐことができるとされています。さらに、インフルエンザでは重症化して肺炎、脳症などを起こすことがありますが、予防接種によってこうした重症化を防ぐことができます。流行を予測してワクチンが作られているため、効果には幅がありますが、どれほど効果の低い年であっても予防接種を受けた方が高い予防効果を得られます。